BRONICA S2 スクリーン交換 分解編

さて、突然ですが BRONICA S2のユーザーさんからのリクエストで
S2のスクリーン交換の手順と、加工の方法を公開致します。

BRONICAの完成形ともいえるS2ですが
その構造上、経年変化によるスクリーンの浮上りで
ファインダー像とフィルム面でのピント位置がズレル症状が起きます。

この手直しの方法も然る事ながら、さらに一歩進めてスクリーンまで替えてしまいましょう。
S2当時のスクリーンは擦りガラスと、周辺減光を補う為にフレネルレンズの2枚併せてす。

現在の基準からすると、暗くてザラツイタ感じがします。
もっとも、AF全盛の今日にでは、すかすかの素通しスクリーンが大半を占めますので
80年代のMFSLRを御存じない世代の皆さんには判り難いかもしれません。

明るくても、ピントが見易く、ボケもきれいに見えるスクリーンだと
眺めているだけでも楽しくなってしまいます。

前置きが長くなりましたが、早速行ってみよう。

1、準備
 以下の物を用意しましょう
・精密ドライバー 
・ピンセット
・アルコール(無水アルコールを推奨 薬局で買えます)
・Pカッター
・カッターナイフ
・ノギス (デジタルなら尚良し)
・金尺
・マスキングテープ
・ルーペ (ライトボックスでポジとかを見る奴で可)
・交換用のスクリーン (今回はPENTAX 67II用を使用)

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2、分解
2-1 ピントフード取り外し
 まずは分解です。 ピントーフードを外します。
 外し方、判りますよね。 フードの前のレバーを持ち上げると外れます。

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2-2 スクリーン固定枠外し
 フィルムバック側の2本のネジを緩めます。 *注 外しません、緩めるだけ
 レンズ側の2本は外します。

ちなみにこのS2はすでにスクリーンは交換されております。
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2-3 摘出
 すりガラススクリーンとフレネルレンズを取り外します。
 
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 外した枠の裏側に貼り付けられているモルトはアルコールに漬け込んで、柔らかくなったところを
 一挙に拭い取ります。
 特に暫くメンテナンスされていなかった個体の場合は、このモルトがボロボロになっておりますので
 カスを丁寧に除去してください。

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 このモルトでボディ側の基準面にスクリーンを押し付けていた物が
 モルトの劣化でスクリーンが浮上る事で、ファインダー像とフィルム面でのピントズレが起こります。
 スクリーン交換でなく、単純なメンテナンスなら、モルトを交換して組上げれば終了です。

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今回はここまで、次回スクリーン加工編です。



  
 
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by yanaphoto | 2014-12-15 00:30 | 改造 | Comments(10)
Commented by honday at 2014-12-18 20:04 x
わかりやすい解説、早速ありがとうございます!
なるほど、モルトで押さえつけていたという構造だったのですね。
以前、初期型のローライフレックスを2台ほどスクリーン交換したのですが、ピン合わせですごい苦労したのでビビっていましたが、微調整不要とは驚きです。
これで安心してバラすことができます!
ボクはフジのGX系スクリーンを使っていましたが、PENTAX 67II用もよさそうですね。探してみます。
ありがとうございました!
Commented by yanaphoto at 2014-12-19 12:21
honday さん
S2とかC2等はシムで調整した基準面の上にフレネル+磨りガラスを押し付けています。
押し付けているのがモルトの弾力なので、これがへたるとピンとズレが起きます。

改造品の場合は元のフレネルを使わない事から、マット面の高さが変わりますので
本来調整が必要なのですが、PENTAX67IIのスクリーンを入れると
偶然にもちょうどぴったりなのです。
(ちなみに本来の基準面よりも下にマット面が来ます)

富士のスクリーンは薄くて加工し易いですが、S2等に入れるには高さ調整が必要になります。
Commented by honday at 2014-12-20 13:21 x
yanaphotoさんありがとうございます。
基準面=ピン面というワケではないんでしょうか?
やはりピングラの厚さが関係してくるのですね。
でも本来の基準面より下にマットが来ると・・・???
いやいや、一度バラシて構造をみてみます!
ありがとうございました!
Commented by yanaphoto at 2014-12-20 17:17
hondayさん
オリジナルのピントグラスは、この基準面の上にフレネルレンズが載り
マット面はさらにその上に乗っかります。
よって、基準面に直接マット面を持ってきてもピントズレが起こります。

光学的知識は持ち合わせておりませんので、詳しい理屈は判りませんが
マット面の下にフレネルレンズが入る事で、厚さ(高さ)だけでなく
光学的にピント位置がズレル様です。
実際に色々試した結果、マット面は基準面よりしたに位置する事に成る事が判りました。
Commented by いのっち at 2015-09-09 12:55 x
ブログ拝見させていただいております。
モルト交換なのですが、モルトは何ミリの物をお使いになられているのでしょうか?、
Commented by yanaphoto at 2015-09-10 12:48
いのっちさん
スクリーンの押えにはt=1.5mmぐらいで宜しいかと。

Commented by スイカ君 at 2016-01-23 15:10 x
ブログ拝見させていただきました。
完全な素人ですが、この度bronica S2を購入しまして、セルフでのモルト交換を考えております。

ブログ内に「単純なメンテナンスなら、モルトを交換して組上げれば終了」とありますが、
組み上げ後のピント調整は、ファインダー上で無限遠が出ていることを確認する程度で十分でしょうか?

「BRONICA S2 スクリーン交換 組込編 」にあるような作業をでしか
ファインダー像とフィルム面でのピントずれを解消できないということであれば
セルフでのモルト交換は困難だと感じています。アドバイスいただけると幸いです。
Commented by yanaphoto at 2016-01-24 05:40
スイカ君 さん
保障はできませんが、大体はモルトを変えれば大丈夫です。
一番簡単な確認方法は、手直し後に撮影してみる事でしょうか。

それでだめなら修理業者にお願いするのが王道でしょう。
本当は、モルトを変えなければならない状態ならば
潔くオーバーホールに出す事をお勧めします。
S2などの機械式ブロニカは要らぬほど凝った造りですから
メンテナンス後は見違えるように快調に成ります。

問題なのは、何処に頼むかです。
クラカメや中判機を得意としたショップに相談してみるのも一考かと存じます。
Commented by スイカ君 at 2016-01-25 23:35 x
yanaphotoさん、ありがとうございます。

やはりオーバーホールを検討すべき状態なのですね。
自分で作業してみたいな、というのが正直なところなので、
まずは自分で手直しをして、改善がみられなければ
修理業者に依頼しようと思います。

ありがとうございました。
Commented by yanaphoto at 2016-01-26 21:33
スイカ君 さん
私の使って来たS2の場合、オーバーホールから3~5年経過
気温が10℃を下回る様になると動作不良を起こす様になります。

気温が下がって来るとグリスの潤滑が硬くなる事で発生する様です。
オーバーホールをすると-5℃位なら普通に動きます。
むろん、気温が高い時は全く問題を感じさせませんけど。

今の時期、普通に動くのならもしかしたら大丈夫なのかもしれませんが
モルトがベトベト(カサカサ)に成るには10年?位は掛るでしょうから
それなりにメンテナンスをしてあげれば後数十年(もっとかも)働いてくれるのでは無いでしょうか。
(その頃フィルムが有ればいいのですが)
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